2017年10月20日金曜日

ウソを平気で吐き続けるトランプ、人間性の根本を喪失しているトランプ


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ウソを平気で吐き続けるトランプ、人間性の根本を喪失しているトランプ

これは事実をそのまま伝える表現である。
公式の場でも、ツィッターでも、演説的場面でも、ウソが入らずに彼が語ることは一度と言ってない、と断言できる。しかもトランプはアメリカの大統領なのである。これだけ歴史的事実、つい最近起きた事項、事件でもウソを吐き続ける公的人物に遭遇することは、絶えてない。
 しかも一度も誤りを修正・訂正することはない。昨日言ったことと今日述べることが180度異なっていても、彼にとっては「自分の口から出たことはすべて正しい」と言うことに、彼のメンタルな構造のなかでなっているようである。
 トランプの異常性は、責任をすべてどのような場合でも、相手、あるいは勝手にスケープゴートを作りだしてはそのせいにする、それは敵陣にかぎらず閣僚であっても同様に、執拗に非難を続ける、という特徴が見られる。

 いま問題になっているのは、2週間ほどまえにアフリカのニジェールでボコハラムか何かの急襲にあい、死亡したある黒人兵士をめぐるトランプの発言である。トランプはこの事件には2週間何も語らず、その間、例のNFLの国旗掲揚問題でツィッター批判を続けていた。2日前の記者会見で、記者からこの事件への発言がないことを指摘され、トランプは2日後に兵士の妻に電話を入れた。夫の遺体を迎えに行く途上の車の中で、妻は電話に出た。そこでトランプが発した言葉が、彼に特徴的な同情心の欠如したものであった。
「彼は、軍の規約を守るという約束のもとで出陣した。いずれにせよ、つらいことだ」的発言で兵士の妻に電話したのである。これは人間としてはありえない発言である(ちょうどプエルトリコでの第1声で、ハリケーン被害に苦しんでいる住民にたいし、「言いたくはないが、プエルトリコはハリケーンの前から、極端な赤字財政で政府に負担をかけている」的話が優先し、いささかも同情心のある言葉を投げかけることがなかった。こうしたことは歴代の大統領にはあり得ないシーンであり、トランプの心理的異常性を赤裸々に反映している)。
 この会話は車の中にいた全員が聞いていた。そして何よりも、兵士の妻や家族が、トランプの言葉のひどさにうちひしがれたことが、当人たちの言葉として明らかにされている。
しかしトランプは、このことにたいし、「そういったことは言っていない」としらじらしいウソを発している。この男の典型的な態度なので、いまさら驚かないが、いつまでこうした男を大統領においておくのだろうという疑問は続く。
 これまでも、「オバマはトランプ・タワーに盗聴器を仕掛けた」といったことを公然と述べている。そしてその後も何の証拠も彼は提示していない。彼が述べたのは、「そのことを書いた記事を読んだ」とか「誰かから聞いた」的発言に留まっている、というおどろくべき状況である。こうしたなかで、訴訟社会のアメリカで名誉棄損の訴訟が発生していないというのも、これまた不思議な現象である。
 アメリカ社会は非常に深刻な亀裂をもっている。ミドル・クラスが崩壊状況になっていたり、経済構造の急激な変化のなかで取り残された中央部の白人達、そして学生ローンの巨額の負債に苦しむ若者、人種的対立構造の激化などなど。
 こうしたなか、トランプを依然として支持する層は共和党のなかに多いという事態が続いているというのも、アメリカの現実である。とりわけ共和党の政治家が公然とトランプの姿勢を非難するというのは、依然として少数にとどまっている(マケインやコーカーなど)のが現状である。共和党はこのままでは政党としてその存続を維持できなくなる可能性は高いが、他方、民主党もいまのままでは明確なトランプに対決する姿勢を明らかにするには至っておらず、民主党もその存続に大いなる問題を残したままである。

これらの話はMSNBC, Democracy Now!, Young Turks などのメディアできわめて鋭く追及されているそれらのなかでの討論においてもトランプの異常性同情心の欠落は大いに議論されている参照されたいアメリカのミドル・クラスが抱えている問題についても多数のドキュメンタリーが制作され流れているこれらのなかには具体的な市民が登場して彼らの実際の生活状況が追跡されそして彼らの生の声で語られているので非常に参考になるいまも不動産ローンの支払いに行き詰まり家を取り上げられる人々の数は増え続けているのである学生ローンも然りである